京都二条 ONO*Space店主・コラージュ作家 おのみちこのブログ
*ギャラリーのイベント情報はONO*のホームページ、ブログをご覧ください*
One week 夏の旅 5日目〜
今回の夏旅 3つ目の目的地 川越へ
昨年9月に銀座のカフェギャラリー「野の花 司」さんでの企画展で
一緒に参加された刺繍作家 atelier de nora 永谷愛子さんが この秋、
ONO*Spaceでの企画展にご協力いただく事になり、打ち合せを兼ねて
川越にあるという 刺繍教室 兼アトリエを訪問してきました。
長年関東に住んでいたのに 初めて降り立った川越。
全く知識なく愛子さんにご案内いただいて ほんの少し散策しただけでしたが、(どうして今まで一度も来なかったのだろう‥)と思うくらい とても好きになりました☆
西武新宿線沿線のホテルから本川越駅へ。駅で愛子さんと待ち合わせ、しばらく歩くと 徐々にレトロな商店街のムードに。その空気は 江戸・大正時代を想わせる街並みへと変わっていきました。
|
|
蔵造りの町屋も軒を連ね、古き良き時代の情緒がそのまま残った 今も活気ある商店街。
人の手のかかった 拘りある昔の建物が好きな私は テンションが上がり、すっかり観光気分。
その向こうに見える りそな銀行の建物は 大正期に建てられたルネサンス様式。
|
|
ヨーロッパ調の建物の間にある法善寺への参道。 重厚な建具と黒漆喰の壁・瓦屋根が美しい。
川越の人々が この街並みを大切に残し続けている様子が伺え、
自然に観光地となっていった事が理解できました。
教会も立ち寄りました。レンガ造りの外観に 蔦が絡まる魅力的な建物は
立教大学新築の為に来日したウイリアム・ウイルソン氏の設計。
130余年の歴史があるり国の登録有形文化財に指定されているのだそう。
こじんまりとした内装も、整然と・ホノボノと・心落ち着く空間。
愛子さんのアトリエは そんな風情ある商店街の中にありました。
2F はお姉さんの経営するイタリアンレストラン
その上の3F が atelier do nora 刺繍教室です。
・
以前は雑貨屋さんをされていたという atelier de nora のアトリエスペースは、
その雰囲気が残る ラブリーで温もりある一室。
雑貨や愛子さんの作品が所々に置かれ、魅力的な空間でした。
作品の印象そのままの優しい空気感の中で、お昼ご飯やお茶をご馳走になり、
ONO*での展覧会の打ち合わせをメインに、刺繍のアドバイスを頂いたり
様々な視点からのCreativeなお話をさせていただきました。
*・・・*
作家さんとの打合せは、いつも そうした日頃の創作についての疑問や悩みを含めた
想いや気持ちを伝えていただける事で、共感し合ったり刺激しあう事が出来たり、
Space での企画案のヒントになったり‥ と、得る事が大変多く とても貴重な時間。
これまでスペースに関わっていただいた作家さんと接していて気づいたのは、意外にも作家同士
話をする機会はとても少ない様で、それぞれ個々に 自分なりに方法を見いだして活動している。
他人の真似をして作り上げる事ではない職種なだけに、孤独で寡黙 そして孤高でなければならない。
その為に どうしても視野や思考が狭くなりがち。 でも、ちょっと話をすると どんどんと広がって
いくのは、感受性が強く想像力に長けた能力を持っている方々だからなのでしょう。
*・・・*
・
愛子さんと会うと話が尽きず、いつの間にか時間が過ぎてしまいます。
最後の日はお姉さんのレストラン「セサミキッチン」でランチ。
有機野菜や薬膳・体に優しい自然素材を使用したイタリアンは格別でした♡
食後のデザートをパチリ★
* Atelier de noraさんの作品やアトリエのご紹介はONO*Blogにも詳しく記載予定です。
こちらも是非のぞいてください☆
打ち合わせの合間に 川越を少し散策。
ご案内いただいたギャラリーやお店は 何処も魅力的で心に残りました。
愛子さんのアトリエの向いにあるギャラリーショップ「はるり銀花」さんは蔵造りの陶器屋さん2F。
様々な作家の手仕事による工芸・雑貨を中心にセレクトされたお店なのですが、
その店名は生活美術雑誌の季刊『銀花』からくるのだそう。
編集に関わる機会のあったオーナーさんは「銀花の直営店があったらいいのに‥」とつぶやかれたことがきっかけでお店を持垂れる事になり、季刊『銀花』をご紹介したり、ゆかりの作家さんの作品を取り扱うなどして今があるとのことです。
お店へ伺った時は 季刊『銀花』が廃刊になるとの事でセール販売されていたので、
愛子さんと 積まれたバックナンバーを眺めていると、ふと いつの日か購入していた『銀花』が自分の本棚に何冊か残っている‥この旅の始めに浜松で観賞した秋野不矩さんの特集誌も『銀花』だった事を思い出していました。
「おのさん、ほら京都特集ですよ!」と 愛子さんが私に手渡してくれた『銀花』2007秋年号。
頁を開くと、紬織作家 足立真実さんが取上げられている記事が☆
|
|
ONO*で自主個展を開催してくれた真実ちゃん。昨夏の金沢旅行の思い出が脳裏に蘇ってきます。
「すごい偶然!お世話になっている作家さんの記事を見つけられました☆」と、
記念にこの『銀花』を購入(なんと特別価格¥300) 良いお土産になりました^^。
<番外編 🍛🍻>・・・
埼玉滞在中 西武新宿線沿線に住む 同郷友達へ 思い立って 急遽連絡したら、
快く集まってくれました☆
野方駅の多国籍レストラン「ととら亭」にて。
近況を話す楽しい夜のひと時でした♪ 忙しい中、どうもありがとう^0^!
<旅終えて・・>
1週間のマイペースな一人旅は思っていた以上に 期間もピックアップコースも正解で、
ゆったりと直に感動が心に入ってくる ある意味 贅沢な時の流れに沿った旅。
何より、身近な人の温かい気持ちや心遣いを有難く感じた数日間でした。
帰宅して本棚から取り出した 季刊『銀花』秋野不矩特集。
|
|
『銀花』はカラー頁が多く、様々特集が詰め込まれていた。装丁も素敵で、その名前を聞いても
思い出せなかったほど、小さく表紙にデザインされた控えめな入り方が粋。
美術館で作品を観賞した後にこの雑誌をあらためて読むと更に 作品の魅力をダイレクトに感じる。
古本屋で この雑誌を買った時(いつか美術館へ行きたいなぁ‥)と空想していたのを思い出す。。。
今回の旅は 全ての出会いがキレイなConnectionを感じた日々でした。
ルーティーンではなく、自然なペースで・素直な気持ちで足を向けると、全てが繋がるんだなぁ
と、あらためて実感。
・
・
・
旅行って、帰ってからの回顧時間も含めての期間で考えなきゃいけないですね;^^;
1つ1つ思い出に浸っているウチに猛暑の8月💦 いよいよ製作と準備に専念する期間突入です。