冬休みの過ごし方。hibernation in – 冬ごもり中 4-

京都二条 ONO*Space店主・コラージュ作家 おのみちこのブログ

 最近  製作中のBGMは、ラジオドラマや朗読・落語などが多くなった📻。物語を観たくなるのだけど映像を観ると手が止まってしまうので、好きな役者さんや芸人さんの声で配信されている物語や随筆、エッセイなどを選んで 聴きながら制作するのが好きになってきた。そうすると、活字が苦手な私には(最適な栄養補給手段だな)と気付き、これからはレーゼドラマにハマりそうな予感がしている…。耳から入る映像は、様々に想像を膨らませてくれて楽しい。笑ったり・泣いたり・頷いたり。昨日は、市原悦子さんの朗読を聴きながらポカポカと心地よくなり、いつのまにかピンセットを持ったまま うたた寝してしまった😪(苦笑)。


さあ、ようやくカレンダーの為の制作も終盤。先日は制作いただいているデザイン事務所さんへ仕上げた作品を無事納品してスッキリ…😌です。

<コラージュ作制作風景>

12月コラージュ 雪文様 制作過程1 2017.1.21

12月のコラージュ🌲。 細かくて時間のかかる作業に取りかかる。


近くにあるリネンショップで購入した お気に入りの生地。ピンク系の赤とパープル2色の染糸で織られた風合いがとても魅力的♡。縦糸緯糸の線が見える生地は、コラージュに使用すると繊維感が伝わるので、私自身制作する時は特にテンションが上がる。
松葉を刺繍糸で作り始め、

 

12月コラージュ 雪文様 制作過程2 2017.1.21

 

笹の地模様が入った着物の端切れで南天の葉を。 そして、染め和紙で松ぼっくりに見立てて置く🌰。それぞれの異次元な素材が合わさって面白くなる。

12月コラージュ 雪文様 制作過程3 2017.1.23


雪文様を作る。着物の端切れやリネン生地を✂で雪輪にカット。
呉服に使われていた端切れには ほとんど地模様や独特な染めが施されているので、色々と組み合わせて貼ると奥深い表現が出来る。

12月コラージュ 雪文様 制作過程4 2017.1.22

雪輪の中に雪文様を装飾❄️ 糸は直線を描く時にも、とても有難い存在。
日本の文様の「雪」は本当に繊細で美しく、魅了的なデザインなので、いつかコラージュしたいと思っていたモチーフの1 つ ❄︎・.・: : ❄︎ ❄︎ ・ ❄︎ ❄︎ ・❄︎ ❄︎ ・❄︎ ❄︎ ❄︎ : :・.・❄︎
刺繍糸やビーズ、和紙を使って六角形の結晶に描いていく。 結晶は、青山で開催した個展『Daily Life』での作品モチーフ。インテリアファブリックや風呂敷の図案の仕事をしていた頃からもよく使った 私にとっては身近なモチーフなので 久々に描くと懐かしい気分が湧いて来る。

 

12月コラージュ 雪文様 制作過程5 2017.1.23


手持ちの様々な色や形、大きさのビーズやスパンコールを貼る。ちょうど外は雪がちらちらと降り、気分もUP❄️⛄️❄️ 

12月コラージュ 雪文様 制作過程6 2017.1.23

 
ムク鳥をコラージュ🐦。 本来ムクはチャコールグレー、ベージュのような色合いなのですが、全体の色合いに合わせて暖色系にアレンジ。クリームとオレンジ色の布を貼る。

12月コラージュ 雪文様 制作過程7 2017.1.24


羽ばたき寄り添う感じ。 コットン布・染め和紙・刺繍糸を使って。

 

12月コラージュ 雪文様 制作過程8 2017.1.25


いよいよ仕上げ。 松の雄花と南天の実をビーズで貼り合わせる。松の雄花には、青い雫形のビーズ、南天の赤い実も丸い雫の形のビーズを💧💧💧

 

 

12月コラージュ 雪文様 制作過程9 2017.1.25


12月の京都のイメージ。
和の魅力を醸し出す街はクリスマスムード一色となり、山や川では鳥達が冬支度で忙しない。人々は、お正月準備に追われて師走の空気が漂っている…それが私の感じる京都の12月🌲。
今と昔の融合・和と洋の融合を表現できたら嬉しいです☆

 


 

9月コラージュ 桔梗と月 制作過1 2017.1.26

9月のコラージュ🌕。
何ともいえない日本らしい色。深みのあるボカし染めが魅力的な着物のお襦袢用生地をパネル貼りし、染め和紙を貼っていく。

 

 

9月コラージュ 桔梗と月 制作過程2 2017.1.27
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9月コラージュ 桔梗と月 制作過程3 2017.1.28

 

刺繍糸で花線や蕊、葉脈を描く。 桔梗の風船の様な はち切れんばかりのまん丸な蕾が大好き🎈 

9月コラージュ 桔梗と月 制作過程4 2017.1.29

 

今年は着物の生地を何種類か好んで使う。霞の形に切り取られた青海波(せいかいは)の地文様部分を丸くくり抜いて月に見立てます🌕。・・・初秋の月と霞を印象付け。純白に白い絹糸で繊細に織られた文様って、微かに見せる控えめな美を感じ、本当に魅力的に思う。

9月コラージュ 桔梗と月 制作過程2 2017.1.29
9月コラージュ 桔梗と月 制作過程5 2017.1.29


夜露ビーズを貼って仕上げ🌟 夏が終わる哀愁感。夏と秋の境目である月の曖昧な空気感が伝わるといいなぁ

 


 作品制作が終盤になり、昨年オーダーいただいた香箱の制作に ようやく着手。

香箱 木蓮

 木蓮の香箱を制作。 白木蓮と紅木蓮を細長いタイプの小箱で とのこと。 地模様の入ったベージュの裂地で拵えた小箱に白木蓮、純白のリネン生地で紅木蓮をコラージュ。

基本的に作品のオーダーは お待たせしてしまうという事と、お客さまがイメージされている通りに仕上がらない事の方が多いので あまりお受けしていなんです…昨年は大小の香箱4点のみ。

香箱 木蓮

大学で日本画を専攻していた頃に描いてみたかった私も大好きな花「木蓮」。
ご希望を聞いて直にイメージが沸いて、早く制作できる日が来て欲しいと思うくらいでした。 仕上がりは思っていた以上の満足感。私自身も欲しいくらいにお気に入り^^♡


香箱 秋桜
もう一つの ご注文香箱「秋桜」にも取りかかる。
2年前ホールマーク社より発売された便箋の原画のイメージで香箱サイズにデザイン替え。秋桜は葉っぱが細くて繊細なのでカナり大変なんです💦

香箱 秋桜

出来上がった秋桜香箱を 嬉しかったのでお天気の良い日にスペース2Fで撮影📷。

香箱 秋桜ピンクと白の秋桜が風にゆれて🍃

香箱 秋桜

純白のリネンに染め和紙・刺繍糸。こちらも木蓮に合わせ、なかなか満足な仕上がりになりました🌸

ようやく一段落…ついている暇はなく、今月からは春の企画展準備に入ります。花の開花時季、温かくなる頃に また沢山の方とお会い出来る様に^^♪